稽留流産手術をした当日のことを書いています。
マーケーターときどきヒーリングのLANIです。
最初に診断を受けたときの記事はこちら↓↓突き落とされるとか、一気に何かを失うってこういうことなのかもしれません。
このページを開いている人は、流産の手術が必要と言われた方かもしれません。
流産は悲しい出来事ですが、前を向いていきましょうね。
稽留流産手術当日のこと
8時半までに受付をしなくてはいけませんので、病院いついたのは7時57分頃でした。受付機の前にはたくさんの外来の患者さんが待っています。
「こんなに並んでいるの?」と、旦那さん。
「最初に来たときは台風の直後だったから5番目ぐらいだったよ。」と、わたし。
空いている席は54番目だったかな?
椅子に座るのとほぼ同時に自動受付機の稼働が始まりました。
自分のカードを機械に入れて、タッチパネルの婦人科外来をタッチします。診察を選択すると受け付け番号の記載された用紙が出てくるので受け取って婦人に向かいました。
婦人外来の受け付け窓口に呼ばれると、「同意書はお持ちですか?」と訪ねられ、目の前の座席に戻り記入をしました。
まだ書く気持ちになれなかったんですよね~。控えの分もどっちにも記入をしていません。
思いっきり結婚前の旧姓を書いちゃいまして二本線で消しました。ヽ(´Д`;)ノ
旦那さんはいまだに住所を覚えていないらしく(笑)携帯をみながら書いてました。
覚えんのかい!
「脈拍をそちらの機械で測って持ってきてください。」
脈拍の機械って使いにくいです。ヽ(´Д`;)ノ
どうやっても締め付けられたときに肘の位置が浮き上がりずれてしまうため【肘の位置がずれています。測定値は正確ではありません】と印字されていました。
今回は見事に一回で【正常な位置で測れました】と印字されたのです。毎回正常な位置とやらになってくれ~。
それから9時まで一時間は待ちます。たわいない話をしつつ待っていました。「担当の先生は誰なの?」とか「毎回違うっぽいから知らないよ。」と。たくさん名前が書かれているのですがよくわからないのです。(笑)
流産と言われた一昨日のことも含めて。胎児が死んでるとは本当に思っていなかったことから話していました。
今回の検診で心拍が確認されれば、手術はなくなり「次は2週間後に来てください。」と言われたいと思いました。浅い望みですけども。
今回の診察をしてくれたのは、少し年配の先生でした。前々回と前回の若い先生とも違います。
「最初に来たときがこの大きさだとだいたい6週で、排卵が遅れたんでしょうね。最初の方には週数は書いてないね。こっちのには12周って書いてあるけど大きさからして違うなぁ。次の診察のが10周ぐらいだとしたら小さいですね。8周くらいでダメになったんでしょう。12周を越えたら死亡届けを出さないといけないけれど、10周も過ぎていないので、流産になります。」
うーん。医師によって胎児の週数が違うカルテ。最初は小さいから週数が良く分からないといってたなぁ。(^-^;
ベテランの先生になると見解が違うのかもしれませんね。
エコーで胎児を確認します。これがこの胎児にとって最後の検診です。
「ちょっと崩れてきてるかなぁ。本当だったならこの辺で心拍が確認できるんですよ。動いてはいないですね。もう少ししたら出血がはじまるのかもしれません。」
モニターに写った姿を旦那さんにも見てもらうために呼んだら、検査台が上がっているので壁との隙間が狭くなり通り難いと言ってました。
そして二人で確認したけれど、2日前と同じでピコピコ動いてるはずの心拍はありませんでした。
(そうかぁ。形が崩れて自然と出て行く準備に入ってるんだ。)
稽留流産手術の前処置は拷問!?もっと優しくして!
「ラミトリンを子宮口に入れます。これ海藻だからね。水分を吸って膨らみます。」
(へぇ~。海藻なのか~。)と思った瞬間、
グサッ!という衝撃が下腹部にありました。
!Σ( ̄□||||!!oh!
「お産したことある?ないのね。これ太すぎるよ。お産したこと無いんだから。もっと細いのあるでしょ。」
看護師さんがラミトリンの他のサイズを出して渡したようですが「それも太すぎ。」と言われていました。
太さには三種類くらいあるのかしらね?
もう笑うしかない。痛すぎて( ´;゚;∀;゚;)
「痛い痛すぎるっす。」
グイグイ押し込まれている感じが鈍痛になっています。
「針の穴に挿しているようなものだからね。じゃあ1個にしておくね。これ一個でも十分子宮口開くからね。」
1個で良いなら、はじめから1個にしてくれ~( ´;゚;∀;゚;)無理に入れなくていいよー。
思い出すのは、過去に子宮体ガンの検査をした時に感じた痛みと一緒なことです。棒のような器具が子宮に刺さって細胞を取られましたし、衝撃的な痛みが全く同じです。
グイグイ~!と来た前処置もなにか刺さっているとしか思えません。串刺しに近い!入っているよりも刺さっている感じなのです。
1番太いのって5mmぐらいの竹ひごレベルかもしれませんね。細いのは素麺かスパゲッティの乾麺並みに太さが違うような気がします。
「1ヶ月くらいしたら生理が来ますからね。次の妊娠をしたら、旅行に行くのも自転車に乗るのも荷物を持つのもダメですよ。」
「自転車持ってません。w」
どうにもならない残尿感と手術までの待ち時間の過ごし方
ラミトリンを入れてから別室に案内されました。異物感からお腹はムズムズしています。
手術をするのは午後2時。それまで何時間もあります。朝の8時から病院にはいますので流産の手術をするのは6時間後ということになります。その待っている間に水を飲んだり、飴や食べ物を食べたりすることはできません。麻酔の効きが悪くなったりするためです。
処置室にはベッドが三つありました。その一つに入りカーテンを閉めます。ここで手術時間がくるまでおとなしく待機しています。
他に手術の人はいなかったため旦那さんも一緒です。
「今日は他の方はいないので、一緒にお待ちになって大丈夫ですよ。」と言われました。
本来ならプライバシーの問題もあるので同伴者は入れないのです。
二人で話す以外にすることがなく暇すぎてブログを書いたり星ドラのゲームをしています。
ベッドに座ってしばらく喋っていました。話し相手がいることでずいぶんと気がまぎれたものです。
いつの間にか二人とも眠っていましたが・・・。(^▽^;)
「一緒に待っていたらお腹も空くから食べに行っていいよ。」と言ったけれど、旦那さんは一緒にいてくれました。手術が終わるまで旦那さんも飲食を一切していません。
もしも一人で手術を待っていたら考え事をして泣いていたかもしれません。またはゲームをずっとやっていたと思いますけどね。バッテリーチャージャーを持っていないといつ切れてしまうのか分かりません。
トイレに行くと残尿感が半端無いです。ラミトリンが子宮口に入っているからなのでしょうね。
ラミトリンは挿入してから徐々に水分を吸い込み膨らんでいきます。それと同時に子宮口が少しずつ押し広げられています。
最初は挿入したラミトリンがとても痛くて、子宮がぎゅーっと押されているような感じでした。トイレに3回ほど行きました。残尿感がとても感じられました。出しても出しても出し終わらないような感じなのです。
妊娠で大きくなった子宮とラミトリンの痛みで膀胱が圧迫されトイレに行く感覚が良く分からないのです。一時間から二時間おきにトイレに行けばちょうどいい感じです。
手術までは、ゲームをしているかSNSでも見て気分を紛らわせているか、寝ているかになると思います。
手術時間がやってきた!はじめての点滴と麻酔
午後の2時になり点滴を打つ時間が来ました。
看護師さんがやってきて
「トイレに行って全部出して、この手術着に着替えてください。パンツ以外はブラも取ってくださいね。」
と言われたので最後のトイレに行きました。なんだか複雑な気分です。
わたしが戻って来て着替え終わると、旦那さんは「ちょっとトイレに行ってくる。」と言って出て行きました。
わたしがベッドに横たわると点滴を打つために左腕の消毒をされました。点滴液にはブドウ糖5%と書かれていました。ブドウ糖を打つのは点滴が体に回りやすくするためなのだそうです。左腕の手首より15センチほど上の静脈に針を刺されました。
「少しチクッとしますよ・。」と言われましたが、ずーっとチクチクした感じです。点滴が体に入って行ってるからなのでしょうけど。
はじめての点滴、痛いです。((+_+))
麻酔を打っても大丈夫な薬を二の腕に打ちました。拒絶反応が出ないと言っていたような気がします。筋肉注射のため痛みはありますが、生理を整えるための女性ホルモンの注射より痛くはありませんでした。生理不順の時に女性ホルモンの筋肉注射をされたのですが腕が上がらないくらいに痛くなったものです💦その痛みよりはマシです。
「今のうちに痛み止めの座薬を入れますのでお尻をこっちに向けてください。」
右に体をむけると、看護師さんがベッドの左側からお尻の穴に座薬を入れられました。
「準備が整ったら呼びに来ますね。」
看護師さんは処置室のほうへ行きました。ガタゴトと準備をしている音が聞こえました。
「点滴痛いね。座薬入れられた。」と戻ってきた旦那さんに言うと
「座薬はそんなに効かないよ。」とか言うのです。
(^^; え??ほんとに?
看護師さんが呼びに来てテキパキと指示を出されました。
「ベッドの横にナプキンと下着を出しておいてください。」
昨日から気になっていたのですが【このパンツはいったい誰が穿かせてくれるのだろう?】戻ってきて自分で穿くとか無理そうだけれど。
パンツとナプキンをベッドの枕元に置き去りにして処置室にむかいました。
処置室はすぐ隣なので、自分で歩いて点滴を押しながら入ります。点滴は手術台の天井のほうにあるフックにかけなおされました。自分で処置台の上に座ります。仰向けに寝そべると台が上がり両足を巨大なマジックテープのベルトで固定されました。左右のふくらはぎと太ももの二か所づつです。麻酔で寝ている間とはいえ手術中に動いてしまっては危険だからでしょうね。お腹から下はカーテンで仕切られているので何も見えません。
なんだか改造人間みたい。いつの時代の話しだっけ・・・。
執刀医として先程見てくれたベテランの先生が入ってきました。
「よろしくい願いします。」と挨拶もそこそこに、カチャカチャと器具の音がカーテンの向こうからしました。
「5分ぐらいで終わりますからね。麻酔入れて。」
麻酔。これも生まれた初めての経験だなぁ。
もうすぐに胎児ともさようならしてしまうのです。その姿を見ることもないまま。
「麻酔を点滴のここの部分から入れます。麻酔が入ると冷たい感じやピリピリする感じがしますが大丈夫です。眠ったのを確認してから処置しますからね。麻酔は少し多めに用意しています。」
15センチぐらいの太い大きな注射器に真っ白の液体のようなものがたくさん詰まっていました。
点滴のチューブの途中に麻酔を入れるクリーム色の管がありました。そこに打たれた麻酔が体のなかにまで入ると左腕が冷たく感じました。
「本当だ。冷たい感じがします。あとなにか臭いがする。」
すごい薬品のクサイ臭いが鼻の奥でしました。
ああ変な感じ!
その直後の意識はありません。
鼻の奥の血管まで麻酔と混ざりあったブドウ糖が流れてきたのでしょうね。
眠っているというよりは意識を失っている感じでした。ただ目の前が真っ暗になって意識がどこかに行ってしまったみたいなのです。
何も感じないし何も見えない。本当に真っ暗なだけなのです。
手術が終わってからのこと
「終わりましたよ。」という声と先生が退出して行く姿を目の端で捉えたような気がしてすぐに目が覚めました。
そこで先ほど気になったナプキンを取り付けたパンツをはかされました。下着を穿かされつつもユニクロのウルトラシームレスショーツは伸びるので穿きやすいと感じました。サニタリーショーツだったら伸びにくいので穿きづらかったかもしれません。
「婦人科なのでマッチョな運べる人がいないので車椅子を使いますね。」
手術台が下がり、足元がフラフラするため用意されていた車椅子にのって部屋に戻ります。この時には点滴は外されていたように思います。
ベットに再び横になり1時間ほど休みました。眠るという感覚はなくずっと頭がぼーっとしたような状態でした。その間はセルラーメモリーやアナフィラキシーショックとクワドレードラクゼーションを行っていました。(ヒーリングのボディプロセスです。)
ズキズキとするような下腹部の痛みはしていました。眠ることすらできずにいると徐々に意識がしっかりとした感じになって来ました。麻酔が切れてきたようです。
・取り出された胎児は病理検査にだされること。
・胞状奇胎で癌化する細胞がないのかを調べること。
・染色体異常は調べません。どうしても知りたい方は高額だけれど自費で調べる人もいます。しかし原因が分かっても今の医療ではどうすることも治すことも出来ません。飲んで治すお薬があったのならとっくに使われていると思いますとのこと。たくさんお金をかけて知ったところでどうにもならないとのことです。(こういったことはたくさん聞かれたのかもしれません。)
・十日ほどたったら、もう一度診察に来てほしいとのこと。
・処方される薬は3日分は飲み切ること。
・手術当日はシャワーは避けること。
・痛みがある場合は市販のお薬を飲んでくださいとのこと。(イヴやバファリンなど)
細々とした注意ですが、手術前に渡された用紙に書いてある内容がほとんどです。
ぼんやりするけれど下腹部はズキズキと痛んでいます。座薬が入っていなかったらもっと痛むのかもしれません。
一時間ほどたってから看護師さんが様子を見に来てくれました。
「もう起きられますか?痛みなどはどうですか?」
意識的にははっきりとしていたため起きて着替えることにしました。多少はお腹が痛い感じがするもののときに痛くもないので着替えてからトイレに向かいます。
「止血のため三枚ほどガーゼが中に入っています。タンポンのように出ていますので取り出して出血がないのかを確認してください。」
トイレに行き、ガーゼの端っこらしきものを引っ張ると赤く染まったガーゼが出てきました。
すべて引っ張り出して、トイレットペーパーにくるんでサニタリーボックスに捨てます。特に出血がするということはありませんでした。トイレットペーパーを少し当ててみましたが特に血はついていませんでした。
部屋に戻り、特に出血はしていなかったことを伝えると「待合室の方でお待ちください。」とのこと。
まだ麻酔や座薬の痛み止めが効いているのか普通に歩くことが出来ました。
午後の婦人科外来は予約の人しかいないため朝よりも空いているようでした。朝と違うのは自分が手術をしたということだけです。
シートに座っていると、名前を呼ばれました。すると受付の方が来て下さり処方箋を渡されました。感染症予防の薬と、子宮の収縮剤の名前が書かれていました。
帰りに精算機に自分の受診カードを入れると社会保険のため精算金額は 12440円 でした。
クレジットカードで支払いを済ませるともう夕方の16:00過ぎでした。
喉もカラカラで、お腹もすいています。旦那さんも何も食べていなかったのでお腹が空いていることでしょう。
そこで病院から少し離れたモスバーガーへ行きました。半日近く空腹だったため美味しく感じられました。
帰りの電車に乗るために駅に向かいました。駅を出てからすぐ近くにある調剤薬局に処方箋に書かれた薬をもらいに行かなければなりません。
帰りの駅のエレベータに乗り一歩を踏み出すと、突然ズキンとした痛みが襲ってきました。
痛い!
たぶんすごい顔になったと思います。一歩を踏み出すとズキンと下腹が痛むのです。普通に歩くことが出来ません。
痛い痛い痛い!((+_+))
普段よりも歩く歩幅がだんだんと小さくなり、靴の半歩踏み出すのもつらくなりました。お腹を抱えるようにして小さく一歩づつ歩きました。手術より時間が経過しているので痛み止めの効果が薄らいでしまったようです。
歩くのすら苦痛であったため保険証と処方箋を渡すと薬局では旦那さんが対応してくれました。
「薬はジェネリックじゃないほうが良いよね?」と手術後だったのでそう思いましたが、特に変更されることはありませんでした。
帰り道を歩くのがとってもしんどかったです。タクシーを使って先に帰ればよかったのかもしれませんが思いつきませんでした。(^^;
一緒にタクシーで帰って旦那さんに薬局に行ってもらえばよかったのですからね。でも旦那さんも若干動揺していたため髭すらも剃ることを忘れていたのです。
家につくと、布団に潜り込んでそのまま睡眠をとりました。エレベーター付きの家だったら部屋に行きつくまでに楽だったのになぁと思いました。階段を上るのもしんどいです。手すりがあったから登れたようなものです。
夜に何度かトイレに起きましたが、特に出血はしていませんでした。痛み止めは家にあったカロナール錠(以前に処方されていた薬)を飲みました。痛みと疲れでぐっすりとは眠れませんでしたが、長い一日は終わりました。
旦那さんもお疲れさまでした。本当について来てもらえて心強かったです。
流産の日帰り手術の時は、痛み止めを持って行ったほうが良いように感じました。帰る途中で痛み出す場合があるのですから。
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